JSCLG2025参戦記 vol.1
JAPAN STEEL CHALLENGE LONG GUN 2025に出場したので今更ですが参戦記です。
乱文で申し訳ないですが、良ければご覧ください。
朝、会場入り

会場に入ると、すでに多くのシューターが待機や準備をしており、これから始まるんだなという気持ちになる。 前年の優勝者として参加するのは今回が初なので、ものすごいプレッシャーがあるかもしれないと思っていたが、案外そこまでのプレッシャーを感じなかった。
去年のJSCLGで優勝してから、他のスティールチャレンジ、プラクティカルシューティング、プレート競技の各種マッチに参加した時、どこに行っても「JSCLGチャンプ」として見られるのだ。もちろんそれは大変ありがたいことではあるのだが、つまりは期待もされているということでもあり、最初はかなりのプレッシャーを感じていた。(事実、去年のJTSA UNLIMITEDはプレッシャーに潰されて大失敗をしている。)
それを克服できたのは、ほぼ毎週何かしらのマッチや練習会に参加して、試合経験を積めたことにあると思う。 その過程で、プレッシャーを受けている状況でチャレンジするということが、だんだんと楽しくなってきており、それが試合に出たいというモチベーションになるというところまでいったのもあるだろう。
なので試合前はどちらかというとワクワクのほうが勝っていた。前回大会の勝者とはいえ、「連覇」に挑戦する、自分の記録を超えるという意味では、一人の挑戦者に変わりはないのである。
Five to Go
ファーストステージは重要だ。ここの成績如何で、以降のプレッシャーがかなり変わってくるからだ。多くのシュータも、同様の認識を持っていると思う。 同時に難しくもある。ファーストステージはまさにその日初めて撃つステージなので、自分の調子や感覚が分からない状態で撃つことになる。しかも1年に1度の大会である。緊張やプレッシャーも相当なものだ。 なので、ここでいきなり大ゴケしてしまうシューターも多い。 この日も例外ではなく、多くのシューターがミスを重ね、タイムが伸び悩んでいる様子だった。 そんな中、福島のシューター、イノウエ選手は8.13秒を出す。それまでのAスクワッドの選手の中でベストタイムだった。彼はガスブローバックのスコーピオンを改造しレースガンへと仕上げている。手強いと思った。 が、次々と番が進む中で会場がどよめいた。JSCハンドガンチャンプ、ヤスダ選手である。1stストリングから3rdストリングまで全て2秒切り。3rdストリングに至っては1.76秒である。後半少し崩れたものの、イノウエ選手よりも0.6秒程早い7.50秒を叩き出す。 実はヤスダ選手とは大会の数日前、都内のシューティングレンジTarget-1で共に練習をした。その時の彼のタイムは約53秒。殆ど練習をしていないにもかかわらず、このタイムを出してくるから恐ろしい。
一気にプレッシャーが増す。 安全に撃てば7.5秒は恐らく出せる。しかしそれで十分か?さらにマージンを取ったほうが良いのではないか?そういった考えを振り払い、最初に決めた戦略を貫くことを決意する。クリーン率重視で行く。 また、脅威の爆発力を持つ魔人ことシミズ選手は8.25秒を記録。クリーンは1回のみだったが、そのタイムは1.69。やはりこちらも恐ろしい。この爆速シュートがいつ炸裂するかが分からないのだ。
ついに射順が回ってくる。 これまで撃ったのシューターのうち、ヤスダ選手の記録をベースにすることにした。1ストリングあたり1.9秒。このペースで行くと決意。
シューティングボックスに入る。やはり緊張するなぁと思いつつガンを取り出してサイトチェックを行う。本番同様に各的に狙いを定める動作を、いつもよりゆっくりと正確さを意識して行う。こういう精神状態のときは大体気持ちが逸って外す。落ち着けと自分に言い聞かせながら、サイトチェックを終える。
ライフルのハンドガード部分にある、音感式の小型タイマー(うみねこタイマー)を起動し、音感スタートモードにセットする。これは一定以上の音を検知すると、タイマーの計測が開始されるモードで、あらかじめ発砲音でスタートするよう感度調整を行っている。

スタート前に起動しておけば、初弾でタイマーがスタートし、最終弾までのタイムが計測できるという仕組みになっている。ステージごとの初弾のタイムは、これまでの練習でほぼ把握できているため、それを足すことでおおよそのストリングタイムを把握することができるのだ。
競技開始。 1stストリング、2発目を外したものの、リカバーは成功して最小限のロス、2.08秒。2発目は少し早く撃ちすぎたものの、他はしっかりと狙えていた。悪くない。
2ndストリング、今度はしっかりとターゲットにドットが乗ってからトリガーを引くことを意識する。結果はクリーン、1.81秒。
3rdストリングの直前、別のベイのコールと被ってしまい中断。一瞬集中が切れる。こういったことはよくある。こういったことでペースを乱して自滅することほど愚かなことはないと、日頃自分に言い聞かせてきた。集中力を取り戻すため、リハーサルを何度か繰り返す。隣のベイのコールを聴き、被らないタイミングを見計らって構える。構えたあとは他のことから意識を外し、やるべきことに集中する。練習で覚えた動作を正確にただ実行するだけだ。難しいことはない。 タイムは1.74秒。かなり良い。
4thストリング、流れに乗りたかったが、一番奥の4枚目に不安を覚え、少し溜めて撃つ。1.83秒でクリーン。外すよりは良い。
5thストリング、またしてもコールが被って中断。不可抗力にイライラしないのは大事だ。したところでなんの意味もないどころか、自分のパフォーマンスを下げる。感情をコントロールしなければならない。「こういうこともある」と、頭の中で言葉にすることでストレスを抑制する。 これまでのストリングで3回クリーン、ミスの1回も0.2~0.3秒ほどのロスなので、チャレンジはできるが、4thストリングでペースが上がらなかったことを思い出し、無理にペースを上げずに撃つことにする。 結果は1.71秒でクリーン。最も遅かった1stストリングのタイムが抹消され、ステージタイムは7.11秒。上出来だろう。
とはいえまだまだ1ステージ目、気は抜けない。
Accelerator
個人的に、このステージは苦手な部類に入る。6.5m先にある12.5cmのプレートは、いざという時に外れてしまいペナルティの3秒を誘発する。 なので私は他のステージよりも安全マージンを取って撃つことにしている。特に先程も言及した奥のプレートはドットを中央に合わせるようにして撃つために0.2秒ほどタイムが落ちるが、それは受容すべきコストだと考えている。最終的には1ストリングあたり1.7秒で撃つことを目標とした。
しかし現実は甘くなく、ライバル達は楽をさせてくれない。ヤスダ選手は1.5秒台を連発し、6.32秒を記録。さらにシミズ選手はそれを上回る6.24秒を叩き出した。 もし1.7秒で撃ち切れば6.8秒と、遅れを取ってしまう。しかしここでペースを上げることはしない。1.7秒のペースで撃ち続けるよう自分に言い聞かせる。 JSCは全部で8ステージもあるのだ。 ここで無理をして失敗するなど愚の骨頂、自分の撃ち方を貫くのみ。
1stストリング、1.72秒でクリーン。
2ndストリングも1.68秒、3rdストリングも1.70秒と、安定したタイムを出す。奥のプレートに時間を割いている分タイムはライバルより少し遅いが、悪くないタイム。 ここからギアを上げる。といっても、先程まで時間をかけていた奥のプレートを、普段の感覚で撃つ。 これだけで0.2秒近くは縮まるはずだ。
しかし、4thストリングは奥の大ラクを外してしまう。幸いリカバーが効いてタイムは1.74秒。 このタイムならラストも攻めることができる。
最後はクリーンで決めて1.47秒。 ステージタイムは6.57秒となった。
ヤスダ選手に0.25秒差を詰められるが、まだ0.2秒のリードがある。 シミズ選手には0.33秒差を詰められるが、Five to Goで1秒以上のリードを持っているため、0.8秒程勝っている。 ライバルに差を詰められたものの、事故を起こしやすいAcceleratorをやり過ごせたのは大きい。
この時点で、Aスクワッドのシューターで、私との差が1秒以内だったのは上記2人のみだった。そのため、以降は2人のタイムを常に収集して競技中把握できるようにした。
次は難関、Pendulumだ。
Pendulum
JSCで一番好きなステージは何かと言われると、私はこのPendulumだと答える。このステージはごまかしが効かない、実力がそのまま出るステージだと考えている。そういった意味では試金石のようなものだ。だからこそ私はこのステージを気に入っている。
Aスクワッドの選手達は、このステージにはかなり苦戦したようだ。ヤスダ選手も2.55秒のストリングが残り、8.41秒。シミズ選手も後半大きなミスを重ね、9.99秒と後退する。
ここが勝負所だ。 ついつい欲が出そうになるが、変わらずいつものペースで撃つことを心がける。特にここは得意ステージ。得意ということは攻めなくても相対的に早いタイムで撃てるということ。わざわざ攻める必要はない。
しかしここでトラブル発生。シューティングボックスに入りサイトチェック後、チャンバーに弾を送るため空撃ちをしたところ、動作しない。あれ?と一瞬焦ると同時、エアホースの繋ぎ忘れに気付く。ホースを繋ごうとするも、ROのイシカワさんに「マガジン抜いてからね」と声をかけて頂いた。マガジンを抜きホースを繋いで、試しに空撃ち。正常に動作している。改めて弾送り。 弾送りが必要な機種だったので気付けたが、例えばガスブローバックハンドガンなら気付けていなかっただろう。そうなると1ストリングを丸々失ってしまう。恐ろしいことだ。
後ろのほうから、「動揺してるぞ」という声が聞こえてくる。それはその通りだなと同意しつつ、切り替えていく必要がある。 改めて集中、やるべきことをただやるだけだ。
1stストリング、1.75秒。いい感じ。
2ndストリングは1.74秒。殆ど同じ調子で撃てている。
3rdストリングは1.79秒。悪くない。
このまま4thストリング、しかしストッププレートを外し少しロス。2.04秒。
このミスを消すぞ、と意気込んだラストは3枚目と4枚目を外してしまい撃沈、2.21。
後半少し欲が出たように思う。基本を忘れずに撃つべし、反省である。 とはいえステージタイムは7.32秒。他の選手よりも1秒以上のマージンを得ることに成功し、ステージトップを獲得。このマージンを活用し、以降のステージを組み立てていく。
お昼休み
午前は3ステージを撃てば昼休みとなり、残りのステージは午後となる。 昼休みは、同会場の6階で開催されていた「ねこねこ大展覧会」に出店されていたコーヒーショップにお邪魔した。
こちらは2TAILS COFFEE様のブース。

私はコーヒーが飲めないので抹茶ラテを注文。

上のイベントも大盛況で、客層の違いを見ると、4階で開催されているJSCはなんというか異様な雰囲気を纏っているんだなとなんとなく思ったり。 他のブースも見て回り、猫グッズをいくつか入手。
午後の部に突入する。
〈続〉